配送の現場において、交通安全はサービス品質そのものだと弊社は考えています。
交通事故は「不注意」や「偶然」で片付けられがちですが、実際には日々の業務の中に潜むリスクの積み重ねによって発生します。
「交通事故は事前の対策や意識によって防げる」、我々はそうした考えのもと、道路交通安全マネジメントシステムの国際規格であるISO39001を取得し、日々の業務に活かしています。

ISO39001とは、交通事故を減らし、最終的には“交通事故による死傷者ゼロ”を目指すための国際規格です。
特徴は、事故防止をドライバー個人の注意力や経験に任せるのではなく、会社としてリスクを把握し、対策を仕組みとして運用する点にあります。
「気をつけよう」「注意しよう」だけではなく、事故が起きやすい状況や行動を事前に洗い出し、未然に防ぐことを重視しています。
目 次
ISO39001の取得について
弊社では、2023年5月にISO39001を取得し、1年毎の中間審査を経て、今年が2年目の本更新の年となります。
取得は一度きりの取り組みではなく、毎年の更新審査を通じて、継続的な改善が求められる仕組みです。
取得までに大変だったこと
ISO39001の取得にあたって、最も大変だった点は、
「安全に対する考え方を、個人任せではなく会社全体の仕組みに落とし込むこと」でした。
・事故やヒヤリ・ハットの洗い出し
・発生原因の分析と対策の構築
・書類作成だけで終わらせず、実運用に落とし込むこと
特に、現場の負担を増やすだけのルールにならないよう、
「なぜ必要なのか」「どうすれば無理なく続けられるのか」を、社員で話し合いながら進めてきました。
ISO39001の考え方を日々の業務に落とし込み、現場レベルでの交通安全対策を継続しています。
交通安全の環境づくり
日々の車両の点検に加え、その日の天候や交通状況、配送上の注意点を確認し、安全を最優先とした運行を行っています。
時間や効率を優先するあまり無理な運転につながらないよう、「急がなくていい」「無理をしない」という
安全を理由に立ち止まる判断ができる環境づくりを大切にしています。
実際の事故やヒヤリ・ハットの共有
実際に発生した事故やヒヤリ・ハット事例については、内容を共有し、再発防止に活かしています。
さらに、必要に応じてドライブレコーダーの映像を確認し、どの場面にリスクがあったのか、何が原因だったのかを現場で考える機会を設けることもあります。
一方的な注意喚起ではなく、「自分だったらどう行動するか」を考えることで、危険を予測する力を養っています。

安全運転講習会
さらに弊社では、年に一度、弊社主催の安全運転講習会を実施しています。
講習会では、外部講師や大学の教授を招き、法令、事故事例、心理面など、さまざまな角度から安全運転について考える機会を設けています。
日常業務から一度立ち止まり、自身の運転を客観的に見直すことで、安全意識の向上につなげています。
この時期に気をつけること
2月後半は繁忙期が一段落し、気持ちに余裕が出やすい時期です。
一方で、環境や体調の変化によるリスクはまだ多く、油断が事故につながりやすい時期でもあります。
* 早朝・深夜は路面凍結の危険
* 日没時間がまだ早く、視界不良になりやすい
* 寒暖差や体調不良により集中力が低下
* 繁忙期明けの安心感から、注意力が緩みやすい
こうしたリスクが重なったときに、事故は発生しがちです。
弊社では、時期ごとの注意点を共有し、「今の時期に起こりやすい事故」を意識した注意喚起を心がけています。

取得後に感じている効果
ISO39001を取得し、運用を続ける中で、事故に対する意識と行動に変化が見られています。
・物損事故や加害者側の事故発生件数
→ 取得した時と現在までを比較して 約35%減少
・ヒヤリ・ハット報告件数
→ 件数が増加(=危険に気づき、共有できる文化が定着)
・「急がなければならない」という意識の減少
→ 無理な運転・焦りによる判断ミスの抑制
数字として事故の減少が見られるだけでなく、事故を未然に防ぐ行動が増えたことを実感しています。
ドライバーの声
実際に現場で運行するドライバーからも、次のような声が上がっています。
「事故やヒヤリ・ハットを共有することで、他人事ではなく、自分の運転を振り返るきっかけになっている。」
「無理をしない判断を会社が認めてくれるので、気持ちに余裕を持って運転できるようになった。」
こうした声は、ISO39001の考え方が、確実に現場に根づいてきている証だと感じています。
ISO39001は、資格を取得すること自体が目的ではありません。
ドライバーさん一人ひとりがリスクを意識し、無理のない運行を行い、安全を最優先する――
その積み重ねこそが、交通事故防止につながると考えています。
今後も弊社は、国際規格に基づいた安全管理と現場に即した運用を両立させ、
安心してお任せいただけるサービスの提供に努めてまいります。