軽貨物ドライバーという荷物を運ぶ仕事をする際に、今までやってきた仕事の経験や自分の特技・性格などはどのように活かせられるでしょうか。
「全く異なる分野だとそもそも活かすことは難しい」
「メリットにならない」
と思っていることでも、実はその考え方・捉え方によっては大きな強みになることがあります。
今日は、自分の経験や特技を軽貨物業界で活かすことはできるのか、軽貨物業界への転職を考えている人に向けて2本に分けてご紹介します。
目 次
高まる軽貨物業界の需要
20年ほど前は、何か欲しいものがあればお店に出向いて買うのが一般的でした。
でも、現在ではインターネットを使い買い物をし、自宅まで届けてもらうのが普通になりつつあります。
日々、大手ショッピングサイトから個人宅に数多くの荷物が運ばれており、それを運ぶのはこの軽貨物業界です。
最近では街中でも荷物を運ぶ人を多く見かけることでしょう。
国土交通省の宅配便取扱実績(平成30年)によると、運ばれる荷物量は過去3年間で増加し続けています。
平成28年度:約40億個
平成29年度:約42億個
平成30年度:約43億個
そして、2020年初頭(令和2年)から世界中で新型コロナウイルスが広がり、行動制限が出てインターネットショッピングを利用する人がまた増えました。
令和2年度:約48億個
令和3年度:約49億個
この需要は今後もどんどん増加することが予想されています。
つまり、軽貨物業界が求められ、多くのドライバーを必要とし、他業種から転職する人も増えるということです。
誰しもある経験や強み
軽貨物ドライバーへの転職を考えている人には、必ず何かしらの経験や特技、強みなどがあります。
何もないという人は存在しません。
それは、今までの経歴でもいいですし、趣味などでも構いません。
人と関わることが好きでコミュニケーション能力に自信があるのなら軽貨物業界でも愛されるドライバーになれるかもしれません。
体力に自信のある人なら普通のドライバーよりも多くの荷物を配達できるかもしれませんし、元々、理系で考えたり分析するのが好きな人なら最短で最も効率的なルートを考えて配達できるかもしれません。
「軽貨物ドライバーの経験がない」
「未経験なので右も左も分からない」
「畑違いの仕事をしていたので自分でも出来るのか不安」
このような不安があるのは普通のこと、でもそれをどう活かすかが非常に大切になりますし誰でもできることなのです。
逆にいうと、これをできない人は軽貨物業界に転職をしようと思ってもうまくいかないでしょう。
自分の強みを把握する簡単な方法
体力があったり、話すのが好きなどわかりやすい特長があればいいですが、みんながみんなそうではありません。
もし自分の強みがわからない人は、下記の2つの方法を試してみてください。
簡単であり効果が高いやり方です。
①短所から考える
まずは、長所ではなく短所から考える方法です。
例えば、
マイナス思考である→分析力があり計画性を持てる
周りに迷惑をかけてはいけない→協調性がある
話すのが苦手→黙々と作業できる
ということになるので、軽貨物業界でも役に立つ強みになります。
長所と短所というのは実は表裏一体です。
②モチベーショングラフを作成する
モチベーショングラフというのは、自身の経験や過去を振り返りそのモチベーションの波をグラフにするというやり方で、転職活動をする人によく採用される方法です。
グラフは難しいことは考える必要はなく、左から右に時系列で今までの出来事を書き、喜怒哀楽のモチベーションを曲線で書き出します。
例えば、「学生時代に挫折がありメンタル的に落ちた」のなら、なぜ・どう改善したかを見返すことであなた自身のことが可視化できます。
そこから自分の強みやアピールポイントがわかり、過去の経験から学んだことが軽貨物業界でも大きなプラスになるかもしれません。
軽貨物業界で職歴や特技を活かす
実際に軽貨物ドライバーとして働く人は、自分の職歴や特技をどのように活用しているのか弊社での実例をもとにご紹介します。
Tさん(飲食店経験者)
接客業が好きで人とコミュニケーションを取るのが得意。
→当社契約先の小売業のネットスーパーの業務へ。
柔らかい人当たりと丁寧な接客で、指名が入るほどの看板ドライバーに。
Yさん(前職電気工事の仕事をしていて、電気工事士の資格を持っている)
→大手家電量販店様の設置の業務へ。
豊富な専門知識と経験で前職より手取り額が倍になる。
Kさん(前職はフリーター。体を鍛えるのが好きでジムに通っている)
→ミネラルウォーター専門の宅配業務へ
お金を払ってジムに通っていたのが、逆にお金を貰いながら筋トレになると、
本人は大喜び。ジムの回数を半分に減らし、毎日プロテインを飲みながら業務をしている(笑)
Wさん(前職は建築系の現場仕事。体力だけは自信が有る)
→大手路線会社の個人宅配へ
体力が人一倍あるので、配達個数も人の1.5倍。前職は雨だと仕事が休みだったが、天候に左右されずに仕事が有るので有難い。
このように、みんなそれぞれ前職や経歴はバラバラですが、自分のことをよく把握し軽貨物事業にうまく活用しているのがわかります。
まとめ
自分自身では長所や特技に気づかなくても、考え方によってはそれが武器になり大きく稼げることにつながります。
自分自身でこのような事実に気づければいいですが容易なことではありません。
また軽貨物業界では当然ながら相手がいることなので応募する軽貨物会社がそのような活用のやり方を知っているか、多様な職種、選択肢を用意しているかということも大切になります。
そのため、なるべく多くの面接に顔を出し、その会社、担当者がどれだけ親身になって話を聞いてくれるのかをしっかり見極めたいものです。