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2021.10.1 軽貨物コラム

コロナ禍で増加!デリバリー配達員の白ナンバー問題!

2020年初頭から始まった新型コロナの影響により、フードデリバリーという配達員の仕事を始める人が増えました。

 

街中では専用のバッグを背負った配達員が日々一生懸命働いていますが、今問題となっているのが「交通違反」と「白ナンバー」による配達です。

 

運転マナーや意識の欠如で社会問題に発展

フードデリバリーは、スマートフォンで注文してすぐに料理が届く便利なサービスです。

 

新型コロナが想像以上に長く続き、それが理由で職を失ったり、経済的に不安を抱えた人たちの転職先として、手軽に始められるという理由もありフードデリバリーの配達員が急増しました。

 

多くの配達員はルールを守りしっかり業務をこなしている一方で、交通違反や迷惑行為を行う配達員がいるのも事実です。

 

最近では運転マナーや当て逃げのドラレコ映像も報道でよく目にします。

 

実際、2021年に京都市内で行ったフードデリバリー配達員のバイクと子どもの乗った自転車の間で直接的な接触はなかったものの子どもが怪我を負ったというニュースが話題になりました。

 

ドライバーは救護することなくそのまま逃げてしまったようです。

 

デリバリー配達員が違反行為を繰り返す背景には、デリバリー業の報酬の仕組みや雇用問題が関係しているといわれており、出来高制なのでできるだけ早く配達を済ましたいという思いから違反行為に走ってしまうのかもしれません。

 

これもしっかり課題を解決しておく必要があります。

 

フードデリバリーで広がる白ナンバー問題

ウーバーイーツなどのフードデリバリーを行うには、自転車や原付自転車、そして届出車両による配達が決まりになっています。

 

しかし、現在、無届けの車両による配達が問題になっています。

 

これはいわゆる「白ナンバー問題」です。

 

フードデリバリーなどの配達は自家用車ではできません。

 

車で配達を行うには、軽貨物で有れば営業用として「黒色のナンバー」を取得する必要があり、家にある車を届け出なしにそのまま利用することはNGで法律違反になります。

 

もちろん違法行為なので見つかれば罰せられることがあり、100万円以下の罰金が課されます。

 

デリバリー業を始めた時にこのような事を知らない人もおり、社会で改善していく必要があります。

 

また、ドライバーとお店をつなげて手数料を取るプラットフォーマーの会社が配送問題については責任逃れの様な対応をして、その責任をドライバー個人に押し付けているのも事実です。

 

違反者は結構多いとの見方も…パッと見わからない白ナンバー配達

フードデリバリーでは、配達員登録を行う際にナンバー登録など車両の確認も行いますが、写真を送るだけなので別の車両を使っても正直わかりません。

 

また、街中でよく見かける緑色のロゴが入ったバッグですが、実はこれは任意であり別のバッグを使っても構いません。

 

例えば、自家用車で緑色のバッグを使っていなければパッと見ただけでそれが白ナンバー配達かというのはわかりません。

 

ただ白ナンバー配達により警察に検挙された配達員もおり、現在はやや改善傾向となっていますが、これからは警察も積極的に動き出し取り締まりを強化する可能性は高いです。

 

白ナンバー配達は絶対にやめよう!通報されることも

フードデリバリーや軽貨物に詳しくない人が白ナンバーを見ても何もわからないかもしれません。

 

でも、TwitterなどのSNS上で白ナンバー配達の通報が行われており、街中で見つかった白ナンバーの写真をネット上にアップされることがあります。

 

それが原因で警察に捕まったりする可能性がありますし、そもそも違法行為なのでフードデリバリーをする人はナンバーの届け出を行いましょう。

 

「まあいいか」という安易な気持ちが職を失うことになればもったいないです。

 

2022年に解禁「軽貨物車両自由化」も知っておこう

そして、今年軽貨物業界で大きなニュースになったのがこの軽貨物車両自由化です。

 

あまり知られていないかもしれませんが、今まで軽貨物運送業を行えた軽自動車というのは一部でした。

 

この規制も白ナンバー配達員が増えていた原因の1つかもしれません。

 

それが2022年10月27日からどの軽自動車であっても貨物軽自動車運送事業(運送許可)ができるようになり、黒ナンバーを取得できるようになりました。

 

国がこの動きに移る背景には、やはり軽貨物業界の人手不足があり、新型コロナが始まってから特にデリバリーサービスというのは大きく成長しました。

 

軽自動車は積載量が小さいので単純に運べる荷物の量が減るというのは頭に入れておきたいですが、選択肢が増えたというのはこれから軽貨物を始めようと思っている人にとっては朗報でしょう。

 

まとめ

今日は、軽貨物業界で大きな問題になっている白ナンバーに関する内容でした。

 

日本ではドライバーになるために車両の届け出が必要であり、どの車でも配達できるわけではありません。

 

違法行為なので「知らなかった…」では済まされません。しっかり法律についても学んでおきましょう。

 

そして黒ナンバーを取得するには当然ですが手続きが必要で、時間も費用も要します。

 

初めて行う人はわからないことだらけかもしれませんが、その書類を作成する専門の行政書士がいます。

 

軽貨物事業の規則についてしっかり把握していない人や不安な人は専門家にお願いをするのもいいかもしれません。

 

当社は正規の手続きを踏んだ個人事業主の方を多く抱えており、この白ナンバー問題は正直者がバカを見るといった気持ちであり、到底黙認できません。

 

悪いことをしてお金を稼ぎ、他の真面目なドライバーさんが迷惑を被る…この構図は変えていくべきでしょう。

 

そもそも「白ナンバー」配達で得たお金は、しっかり確定申告するのでしょうか?

 

このあたりは当局にもしっかりと監視してもらいたいものです。