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2024.2.6 社員インタビュー 軽貨物コラム

「仲間と共に家族や大切な人を守る物流会社」に!北商物流株式会社 専務取締役 瀬戸口 勇インタビュー

北商物流株式会社 専務取締役の瀬戸口 勇が、ライターの鹿倉安澄さんからインタビューを受けました。鹿倉さんによるインタビュー記事を弊社ブログに掲載いたします。

 

転職してから早十年。今では北商物流を支える屋台骨、瀬戸口敦社長の補佐役として、ご活躍されている専務取締役の瀬戸口 勇(せとぐち いさむ)さん。大学では農学部で学び、青果市場に就職。その後、北商物流に入社しました。
幅広い業務に取り組み、ドライバーさんの採用も任されています。北商物流が求める人物像についてもお聞きしました。

image1「仲間と共に家族や大切な人を守る物流会社」に!北商物流株式会社 専務取締役 瀬戸口 勇インタビュー

別業種で経験を積んだあと、北商物流に転職されたとのことですが、どのような経緯で入社したのでしょうか。

 

瀬戸口(勇) 北商物流は兄である瀬戸口 敦が興した会社です。転職を考えたときに、「今後、どうすべきか悩んでいる」と兄弟に相談しました。すると、長兄の敦と、別事業を営んでいる次兄がそれぞれ、「自分の会社で働かないか」と誘ってくれたんです。

 

男3人兄弟の末っ子である勇さん。最終的な転職先の選択には、兄からの言葉や幼少期からの経験・興味関心が影響を与えたそうです。

 

農学部に進学し環境問題や農業を学ぶ

 

勇さんの進学先は、明治大学の農学部でした。子どものころから、地球環境や農業に興味を持っていたそうです。

 

瀬戸口(勇) 小学生の私は「環境問題の解決のために僕には何ができるのだろうか」と本気で考えていました。今考えれば壮大なことを、と思いますが(笑)、成長し、大学進学を考える段階になっても、その気持ちは持ち続けていたんです。
どうしても農学か水産系の学部に進学したくて一浪の末、明治大学農学部に合格しました。

image2「仲間と共に家族や大切な人を守る物流会社」に!北商物流株式会社 専務取締役 瀬戸口 勇インタビュー

お話の端々から農業への熱い気持ちが私にも伝わってきます。

子ども時代の想いを、まっすぐに持ち続けた勇さん。その後、東京都内の青果市場に就職しました。しかし、現場はかなり厳しい環境だったといいます。

 

瀬戸口(勇) 農家さんが丹精込めて生産した野菜や果物。毎日、作物と向き合い、経営に割く時間が限られる農家さんの力だけではうまく利益に結び付けられない現状に課題があると感じていました。自分にも何かできることがあるかもしれない、と思いながら働き始めたんです。


ところが、問題意識を持って就職したのに、日々、目の前の仕事をこなしていくだけで精いっぱい。先輩の手伝いを買って出たため、休日もあってないようなものでした。のちに妻となる彼女との時間も取れず、ディズニーランドに遊びに行っても、昼の12時には解散し、職場に向かうありさまでした。
働き出してから2年が経過し、「このままではいけない」と思い立ち、厳しい状況ながら自分なりに多少の成果が残せた時点で、退職を決断したんです。

 

「石の上にも3年」という言葉が好きだと話す勇さん。市場の果物担当としてきっかり3年働いてから区切りをつけ、お兄様が創業した北商物流に転職しました。

 

瀬戸口(勇) 農業をする道も考えましたが、学生時代の研修を通して「同じ作業を地道に続ける農家さんたちはプロフェッショナル。心の底からすごいと思う。でも、だからこそ中途半端な気持ちで向き合える仕事ではない。自分には適性がないのではないか」と考えたのを思い出しました。

二人の兄にそれぞれの会社に誘ってもらい、正直、迷いました。
これまで物流業界で働いた経験はなかったのですが、一番上の兄である敦に「この世に“物流”とまったく縁のない会社なんてない。うちならなんでもできるよ」と言われ、最終的に、北商物流への入社に気持ちが傾きました。

 

軽貨物配送の現場で問題点を目の当たりに

 

入社後に、「物流業界も市場に負けず劣らず厳しいな」と感じたと、勇さんは笑いながら話します。

 

瀬戸口(勇) もちろん、楽ができると思って入社したわけではないのですが、物流業界の労働環境も大きな問題を抱えているのだと、現場でひしひしと感じました。

 

でも、市場で働いていた時とは違い、北商物流では自分の働き次第で仕組みを変えていけるのだと気付きました。
入社以来、私に任される仕事は毎年違います。変化の多い職場で新たな仕事を創り出していく職務が私にとってはとても魅力的です。

当初はいち社員として入社した勇さんですが、すぐに頭角を現し、現在では専務取締役として重要な役割を担っています。

 

瀬戸口(勇) 現在は、社長の補佐役として直接指示のもと、現場スタッフとのパイプ役としての仕事を、常務取締役の斉藤と分担しています。外部の方には「社長の専属秘書みたいですね」といわれますが、私がそう名乗ったとしたら敦社長には「勇は秘書ではない」と叱られそうです(笑)

 

社長の補佐役といってもその範囲は広く、時には営業としてお客様訪問をし、採用担当としてドライバーとの面談を行い、全体の指揮監督をし…と忙しくされている様子が伝わってきます。お兄様との日常のラフなやり取りも、無茶ぶりに見える仕事の振り方も、兄弟ならではの信頼の表れなのでしょう。

 

ドライバーが「家族との生活第一」に、健康な体で長く働けるように

 

採用をする中で、いろいろな考えがおありかと思います。ドライバーさんにとって北商物流で働くメリットは、どんなところにあると思いますか?

 

瀬戸口(勇) 正直なところ、“手っ取り早く稼ぎたい”ドライバーさんには、北商物流は合わないかもしれません。兄がそうであったように「夢や目標のために、短期集中で物流の仕事をして稼ごう」という人を否定するわけではないのですが、一般的にある物流ドライバーのイメージ、「心身ともに酷使するが収入は多い」ような働き方を私たちは良しとしていないんです。安定して長く働いてほしいと思っています。日々精進していますが、収入を第一に考えているなら、ほかの物流会社さんには及びません。

 

例えば、「労働環境が悪く、家族と過ごす時間もなく疲弊しているが、将来のためにより良い環境で働きたい」と思っている方なら、きっと納得したうえで安定収入を得て、イキイキと働いていただけると思います。

 

北商物流では、いわゆる“元請け”案件を多く抱えています。北商物流が依頼主と直接交渉できる案件なので、私たちと一緒に働くドライバーさんの要望を反映しやすいのがメリットです。

「担当制」を導入し、北商物流の営業担当社員が依頼主のもとを定期的に訪れるとはいえ、日々、お客様と接するのはドライバーさんですから、改善点を見つけられるのもドライバーさんなんです。

 

下請け会社からさらに個人事業主のドライバーへ依頼される仕事は、「言われた通りにやってほしい」「意見できる立場にない」といわれ、現場の問題点をドライバーの我慢でどうにかしているケースが多く見られるそうです。

 

瀬戸口(勇) 元請けなら私たちが依頼主と交渉し、改善していけるのが強みであり、ドライバーさんの働きやすさにもつながる点です。

 

軽貨物配送と一口に言っても、運ぶものはさまざま。北商物流では主にどのようなものを配送しているのでしょうか?

 

瀬戸口(勇) 北商物流では電化製品や食品、医薬品などの配送を行っています。基本的に「何かあっても代理配送が手配できるように」しているので、代送しにくい冷蔵品はあまり扱ってはいないですね。
配送時間帯は案件によりますが、早朝配送の案件はあれど、最近は夜中に稼働する案件はほとんどなくなりました。
ドライバー採用時に、働ける時間帯や配送エリアなどは細かくヒアリングをし、希望にそぐわない案件を無理に任せるようなことは絶対にしておりません。

 

私たちはドライバーさんにとって依頼主ではありますが、立場は対等だと考えています。優良ドライバーさんから条件面で相談があれば話し合い、状況に応じた配送費に変更するケースも多いんです。すべてを受け入れられるわけではないものの、当社としても、優秀なドライバーさんには長く働いてもらいたいので、ドライバーさんからの相談を無下にはしません。

 

ドライバー採用、「納得いくまで伝える」努力を怠らない

 

2024年を迎え、ますます人材不足に陥る物流業界。それでもドライバーさんからの応募が絶えないのが北商物流のすごいところです。
ドライバーさんの採用後、業務を行うまでの流れを教えてください。

 

瀬戸口(勇)  応募があったらまずはドライバーさんと電話でお話しします。運送会社や案件によって条件や仕事の進め方ははさまざま。ドライバー経験者であっても、条件面から職務内容など、細かいところまで丁寧に説明します。
そのうえで条件が折り合ったドライバーさんには、事務所に来訪していただいて、納得がいくまで、自由に見学してもらっています。採用後は研修を行います。最初は社員が帯同し、業務開始します。

 

軽貨物業界の中でも、注目度の高い北商物流だからこそ採用に配慮が必要な部分もあるようです。

 

瀬戸口(勇) 私が面接時に気を付けているのは、「北商物流のホームページには良いことがたくさん書いてあったけど、実際に働いてみたらイメージと違った」と思われないように、納得してもらえるまで伝えることです。ドライバー業界の“いろいろ”をコラムとして発信しているので、北商物流に好印象を持って応募してきてくださるドライバーさんも多いんです。


せっかくご縁あって採用させていただいたのに、私の説明不足で、早々に退職するドライバーさんが出てしまうのはとても悲しく残念なことです。また、社内のコミュニケーション不足により、依頼主や配送先のお客様にご迷惑をおかけするようなことがあってはいけません。採用にあたっては良いことばかり伝えるのではなく、北商物流の仕事の内容を正しく伝え、ドライバーさんも私たちも合意したうえで一緒に働いていきたいと思っています。

image3「仲間と共に家族や大切な人を守る物流会社」に!北商物流株式会社 専務取締役 瀬戸口 勇インタビュー

敦社長には「勇専務は採用率が低いな…」といわれども、採用時にお互いの疑問点を丁寧に解消しているおかげで定着率はかなり高いとか。
では、北商物流が求めるドライバー人材は、どのような人なのでしょうか?

 

瀬戸口(勇) 当社の経営方針のひとつに「仲間と共に家族や大切な人を守る物流会社」があります。兄にも私にも家庭があります。家族を守りたいと思っている人は、北商物流と相性がいいのではないでしょうか。この方針を私はとても大切にしています。

北商物流経営方針

ドライバー面接の際も、必ずこの話はするようにしていますね。ドライバーさんのご家族が北商物流のホームページを見たときに「この会社さんだったら安心できる」と思ってもらいたいですし、配偶者の方が北商物流で仕事をすることに同意してくれているドライバーさんは、長く働いてもらえている印象は強いですね。

 

それから、ドライバー未経験でも誠実な人、ささやかでも夢や目標がある人も、一緒に働きたいなと思わせてくれます。

 

ご兄弟と働くとなると、血縁があるからこその諍いが起こりそうにも思いますが、なによりお兄様を尊敬し、「兄には感謝しかない」と語る勇さんの笑顔に、真の信頼関係が結ばれているのだと思いました。

農学部や青果市場での経験を糧に、軽貨物業界をけん引する瀬戸口 敦社長を強力にバックアップする勇さん。SNSやブログでの誠実な語り口からも信頼のおける人柄であることがうかがえます。今後の幅広いご活躍を期待しています。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました。